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オープンイノベーションの新潮流
第6回 「変革期にあるヘルスケア産業。オープンイノベーションだからその足掛りとなる。①」

ナインシグマ・グループ
顧問 渥美 栄司

 

今、日本のヘルスケア産業は、大きな変革期にある。

健康で長生きをしたい要望は共通の願いであり、それに対応するようにヘルスケア関連の市場が、拡大しています。製薬や医療機器、介護支援といった従来のプレイヤーだけでなく、運動・スポーツ、食品・サプリメント、リラクゼーションなど新たなプレイヤーを巻き込みながら、新しいサービスが続々と創出されています。また、AIやウェアラブル端末、IoT基盤などの新しいICT技術を活用した付帯サービスも誕生しています。

消費者にも変化がみられます。インターネットが普及したことで、専門的な情報が得やすくなり、消費者が賢くなっているのです。Googleで症状を検索すると、約80%の確率で正確な病名が得られるという説が存在するほど、受診せずとも自分自身で症状を把握し、治療法を考えられる時代が到来したのかもしれません。自ら予防し自ら治療する時代へ。ヘルスケア企業はこうした賢い消費者のニーズを上回る、新しいビジネスモデルを構築しなければなりません。大きな変革が求められているのです。

そんなヘルスケア企業の変革に、オープンイノベーションが一つの足掛りになると考えています。なぜなら、これまでにない新しいサービスの創出には、異分野からの技術やアイデアが不可欠となるからです。実際に、ヨーロッパのヘルスケア企業(製薬企業)は、オープンイノベーションによって、「創薬」以外のビジネスモデルの構築に成功しています。

連載第6回では、ヨーロッパのヘルスケア企業(製薬企業)によるオープンイノベーションの成功例をヒントに、「日本のヘルスケア企業がどう変革していくべきか」を4回にわたり考えていきたいと思います。

 

※本コラムは、連載のために既に掲載しております「日欧ヘルスケア企業の動向から見るオープンイノベーション活動の適用先の展開」をリライトしました。