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商材の強みを軸にしたオープンイノベーション実践において、業界の声の収集と検証をスピーディーに繰り返すことで確実に成果に近づけたい

東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社
エンジニアリング本部
燃焼システム部
(左)米島 正人様(新商材開発・営業グループマネージャー)
(右)橋本 貴弘様(新商材開発・営業グループ 課長代理)

■ 御社とは2015年からのお付き合いですが、改めて御社におけるオープンイノベーション活動をどう定義づけられているかお教えいただけますでしょうか?

少し前に『オープンイノベーションごっこ』といった言葉が取り沙汰される場面もあったが、我々も決してそうはならないよう戦略立てて活動しています。
具体的には、自社商材の強みをしっかりと理解し、その理解に基づくオープンイノベーション活動として次のような活動をしています。
・商材に力をつけて既存領域を伸ばしていく
・商材の強みである「熱」を切り口に幅を広げて制空領域(新規事業領域)を拡大する

こういった活動が実を結ぼうとしているケースもあります。ナインシグマさんにもご協力をいただいた案件なのですが、当社商材を活かした世界初のガス燃焼式 リチウムイオン電池電極材用連続焼成炉『C-SERT-RHK(シー・サート・アールエッチケイ)』開発はオープンイノベーション活動の結果であり、従来の方式と比較して大幅なエネルギーコスト削減と省CO2、高耐久性を実現しています。

(出典:東京ガスエンジニアリングソリューションズ社様プレスリリースより
https://www.tokyogas-es.co.jp/notice/press/20201204-01.html)

こちらは、まだまだ成果の入り口に立ったところですので、ユーザー獲得や用途拡大を積極的に進めていきます。リチウムイオン電池電極材以外にも、自動車用超高張力鋼板や5G用電子部品等への応用も期待されます。更に、世界は、省CO2から脱CO2へ急速に動き始めています。一緒に脱CO2社会実現に向けて協力いただけるパートナーの方がいらっしゃれば、ぜひお話がしたいです。

■商材を軸にしたオープンイノベーション活動において、ナインシグマのOIカウンシルはどのようにお役立ちしましたでしょうか?

この度は、我々が考えているコンセプトを業界のトップランナーたちはどう考えているのかを把握したいと思い、OIカウンシルを活用しました。上述通り、当社におけるオープンイノベーション活動には2つの視点がありますが、今回は2点目に記載した活動です。踏み込んでいないけれども、今後の伸長が期待できる領域へいかに踏み出すか、その方向性を定めることに期待値がありました。

多様なエリア、業界で活躍する方々がメンバーとして登録されており、業界だけでなく、エリアごとの違いを確認することができました。また、レポート等、世間一般で言われている内容では知ることのできない、生の声ならではの情報を得ることができました。

一方、当初は本丸と考えていた業界の反応が薄いといったことがありましたが、これを単に回答が得られなかったととらえるのか、それとも実は当該業界が本丸ではない、言い換えると、上述したように生の声が一般的に考えられる正解とは異なる点につながったかは、検討が必要かと思っています。

■成果も生み出されつつあり、全社的なオープンイノベーション活動の加速がますます期待されますが、その中でOIカウンシルをはじめナインシグマへの更なる期待はありますでしょうか?

ナインシグマさんはグローバルなネットワークを活かした技術マッチングが強みで、ここぞという時に依頼するというイメージでしたが、OIカウンシルが登場して以降より身近なパートナーとなった気がします。今後は、OIカウンシルなどによる情報収集を単発で終わらせるのではなく、情報収集と検証のサイクルを繰り返すことで、成果に向けてスピーディーかつ確実に進めていくといった活動にも期待しています。

戦略立てたオープンイノベーション活動にナインシグマがお役立ちできているとのこと、非常に嬉しく思います。ナインシグマへの期待としていただいたスポットでの支援ではなく、サイクルを繰り返すといった試行錯誤に御社メンバーとして包括的に支援する「メンバー型オープンイノベーション支援」プログラムもありますので、引き続き、ご一緒できればと思います。本日は貴重なご意見、ありがとうございました。

2021年6月

OI カウンシルに関しては詳しくはこちらから https://open-innovation-council.com/