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ユーザーズボイス vol.1
テクロスへの応募がきっかけで、 使用用途の掘り起こしに成功。 ビジネスチャンスが広がりました。

株式会社ユポ・コーポレーション
商品開発本部 副本部長
北村 和久 さま

 

Q1. 御社の製品と技術について簡単に教えてください。

我々ユポ・コーポレーションは、「合成紙ユポ」の製造・販売を行っています。合成紙ユポは一見、普通の紙のように見えますが、実はプラスチックなんです。ポリプロピレンという樹脂と無機鉱物を混ぜて作っています。印刷するなど紙と同じような使い方が出来るのですが、プラスチックのため、水に強く、耐久性が高いため破れにくいのが特徴です。

合成紙ユポは、生活のさまざまなシーンで広く使われています。食品や飲料の容器に使われているラベルや選挙ポスター、ハザードマップなど、とても身近な存在といえます。

 

Q2. ナインシグマやテクロスとの出会い、応募を検討されたきっかけについて教えてください。 

ナインシグマの金森さんから、技術提案に関してお声を掛けていただいたことがきっかけです。お話を聞いてみると、ご要望されている技術が具体的であり、ユポはその機能を既に持っていました。しかし、なかなかアピール出来ていなかった部分でしたので、「これは面白い!」と、応募するに至りました。要望先が大手のユーザー様であった点も、動機の一つになりましたね。

 

 

Q3. 技術やアイデアを提案することに対して、不安はありませんでしたか?  

ご要望は、ラベルに求められるある特定のスペックでした。弊社はこれまでも様々なラベル用基材を開発してきましたので、特に不安を感じることはありませんでした。ナインシグマという会社については何も知りませんでしたが、特に調べるといったことはしていません。なぜなら、技術を提案することで何かを奪われるようなことはないと分かっていたからです。むしろ、「私たちはこういうことができます」と自社の技術をアピールするチャンスだと捉えていました。

 

Q4. ユポ様とクライアント様とのコラボレーションは、非常に短期で製品化できた成功事例だと思います。なぜ、短期化させることができたのでしょうか?

採用された機能は、合成紙ユポの特性の一つにありました。我々は、クライアント様のニーズを正確に把握して、クライアント様と共に、細部を合わせ込むことで、スピーディに製品化することができたのだと考えています。

合成紙ユポ自体は広く知られているのですが、どんな機能が備わっているのかは、あまり知られていません。ですから、ナインシグマさんには、合成紙ユポの新しい可能性を掘り起こしていただいたなと、大変感謝しています。特定の機能が明確になったため、ビジネスチャンスが広がりました。今回の成功事例をもとに、アピールを深めていきたいと思います。

 

Q5.今回が、御社にとって初めてのオープンイノベーションへの参加だったと伺っています。社内の反応はいかがでしたか?

技術提案に応募する段階では、「そんなのうまくいかないよ」という、やや冷ややかな反応もありました。しかし、たとえ上手くいかなくても、大手企業のクライアント様と直接お話ができるというメリットがある。だから、社内の声は気にせず、提案してしまいました。自社技術の採用が決まったとき、製品化されたときは、それはそれは大きな反響がありましたね。

 

Q6.最後に、技術提案への応募を検討されている会社へメッセージをいただけますか?

当社でいえば、私の案件が一つの成功事例となって、社内でも「挑戦してみようかな」というメンバーが少しずつ増えているように感じます。技術提案がうまくいくかどうかは、いかに多くチャレンジするかがポイントだと思っています。オープンイノベーションの実践者である私も、「失敗したら失敗したでいいじゃないか。まずはやってみよう!」という心積もりで挑戦したことで、成功を手にしました。まずは、臆することなく、一歩を踏み出してみてほしいですね。そして、自社に関していえば、若手メンバーが何度でもチャンレジできる職場にしていきたいと思います。

聞き手:金森朋子