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ナインシグマ【カスタマー・アドバイザリー・ボード】 2023年・年次ミーティングレポート

ナインシグマでは、オープンイノベーションを積極的に実践している顧客企業のリーダーの皆様に【カスタマー・アドバイザリー・ボード】のメンバーとなっていただき、オープンイノベーションの重要トピックや、オープンイノベーション支援事業者としての戦略や新しいサービスについて、定期的に議論・アドバイスを頂く仕組みを設けています。

今回は、2023年8月に都内で開催されたカスタマー・アドバイザリー・ボードの年次ミーティングから、オープンイノベーションに取り組む各社の話題をレポートにまとめお知らせいたします。今年は、8名の方々にお集まりいただき、「オープンイノベーションへの取り組み状況」について活発な情報・意見交換をいただきました。本レポートでは、その内容を要約し、他の多くの企業・チームの皆様にとっても参考となるポイントをお届けいたします。

<ご参加者(順不同))>

 オムロン株式会社  取締役  行本 閑人様
 テルモ株式会社  常勤理事(元CTO)  粕川 博明様
 日産自動車株式会社  常務執行役員(CVP) 総合研究所担当  土井 三浩様
 パナソニック株式会社  空質空調社 常務 技術担当  岡 秀幸様
 株式会社日立製作所  研究開発グループ 基礎研究センター長  西村 信治様
 富士通株式会社  シニアアドバイザー  原 裕貴様
 ブラザー工業株式会社  常務執行役員 開発センター担当 知的財産部担当  鈴木 剛様
 株式会社LIXIL  常務役員 環境・安全・品質・知財部門 CEIO兼CSO  迎 宇宙様

■ 変化の激しい環境において、どう中長期テーマの設定・評価するか?

参加企業では、長期的な視野で技術開発を検討する中で、5年〜10年ごとの中期テーマ・計画を持ち、研究開発に取り組んでいます。変化の激しい環境において、「未来からのバックキャスト」の利用方法および「中長期テーマの評価方法」がトピックとなりました:

  • バックキャストをしているが、世の中の動きが早いので常にピボットしている。
  • バックキャスト通りに行くことはほぼなく、「生き残ったものが成功」となる以上、種をどれくらい探せるかが鍵。数を打つ必要がある。
  • 中長期テーマの予算の妥当性に関しては、初期的には学会の評価などを見ているが、コラボレータがついたら、コラボレータと一緒に外からお金を持ってこられるか、つまり、第三者から評価されるか、という視点で見ている。変化の激しい環境において、マネジメントだけでテーマを評価するのは限界があり、このような第三者の視点の取り込みは効果的

■ 新規事業における規模・利益の考え方は?

現時点で予測する事業規模や目先の利益よりも「顧客起点のニーズや課題」「社会的インパクト・価値」を中心に据えることの重要性が語られました:

  • 測不可能な環境において中長期の新規事業の「市場性」は分からない。そう理解し、事業規模よりは社会的インパクトを重視している。
  • グループ会社の実績を見ても、新規事業で規模を問わない会社の方が成功例が多い。事業規模を見ずに想定する顧客の課題やアイデアのユニークさを精査するようにしている。
  • コトづくり、ビジネスモデルのイノベーションが叫ばれて久しいが、うまくいっている会社は少ない。データビジネスにおいて、初期段階から利益を生むことに固執すると発想が広がらない。この呪縛からどう抜け出すか真剣に考える必要がある
  • データだけでは解決できない課題に対して、人も介在するソリューションが再度脚光を浴びている。収益率は悪いが、最終的にはユーザのことを考えている会社・事業が強く評価され始めている。

■ 共創の必要性と組織における促し方は?

社会が大きく変化する中、新たなイノベーションを起こす上でも、リスクヘッジをする上でも、共創の重要性が高まっていることを確認しました。

  • ソーシャル・イノベーションを起こすとなると共創が不可欠になる。しかし、これまでピラミッド構造の中で技術開発・製品開発をしてきたので、共創という文化が醸成しにくいのが悩み。
  • 不確実性が高まる中、投資リスクをヘッジするうえでは、限られた研究者数の中でテーマ数を増やすしかない。予算をつけてもテーマを増やすと人が足りなくなるので、結果的に共創が促されることになり一石二鳥。(共創相手がつくかどうかがテーマの評価にもなるので一石三鳥)

イノベーション人材を活躍させるには

イノベーションは組織・人によってもたらされるものですが、適任者を集め、彼らの動きを活性化する上では、仕組みが重要との再認識が進みました:

  • 新しい事業に挑戦する人材を集めるため、ジョブ型採用を取り入れ、報酬も能力に合わせて設定している。従来の体系を維持していると必要な人材を維持できなくなってしまう。
  • デザイナー、デザインの力を開発の流れに取り込んだら、顧客視点が飛躍的に高まった。
  • 全社横断的なイノベーション推進組織を設置し、データをグローバルに蓄積・共有したところ、まず海外を中心に手が上がり、それによって日本のチームにも気づきが生まれ、競争意識が高まり、イノベーション活動が活性化した。
  • 共創ができる人をリーダーに引き上げたことで、目指すイノベーションの方向性の理解が促された。
  • 1テーマ当たりの人数を減らすと外部との共創なしでは前進できなくなり、共創が進んだ。

いかがでしたでしょうか?

ナインシグマは、社外の技術・アイデア・ネットワーク等を取り入れ自社事業に新しい価値を生み出す効率的な方法「オープン・イノベーション」について、世界850社以上・国内280社以上の顧客に向け、その推進支援を行なっています。具体的な外部知見の活用施策や技術マッチング等のご提案のほか、その実現・実装に不可欠な社内の組織づくりや風土醸成までを含め、顧客の実情に即しカスタマイズを行う伴走型の支援を特徴としています。

これからも「カスタマー・アドバイザリー・ボード」にご参加いただいている企業様をはじめ、各社においてオープンイノベーションの実践が進み、優れた日本発のイノベーションプロジェクトが実現していくことを目指しています。