イノベーションマネジメントプラットフォームとは 1.最新動向

今回は、近年、欧米を中心にイノベーション推進組織で利用が広がるソフトウェア「Innovation Management Platform」についてご紹介します。

 

Digital Transformation :最新ツールによる労働生産性改善

 

社会全体のデジタライズが急速に進む中、多くの企業が生き残りのために事業内容の見直しや業務改革に着手し、業務の在り方を変えつつあります。日本に注目すると、近年過重労働が問題視され、働き方改革の大きな柱として、デジタル化による生産性改革が取り組まれている側面もあります。

かつて、ワープロとFAXがPCとemailにとって代わられたように、今度はコミュニケーションがemailからSlackに、業務データの管理がエクセルからクラウドサービスにシフトしています。プライベートユーズから広がったFacebookやWechatなどのSNSも、今やビジネスにおいても、必要不可欠なものになっています。

この現象は今やIT企業だけで起きていることではありません。

 

オープンイノベーション活動における労働生産性改善

特に、オープンイノベーション活動おいて、労働生産性の改善は重要です。むしろ、既存のネットワーク外の不特定多数の潜在パートナーに対し、広く協力を呼びかけるため、担当者はよりたくさんのコミュニケーション業務を処理しなければならないからです。

 

例えば、NASAが2017年「Space Poop Challenge」と銘打って、宇宙服用の簡易トイレのアイデアを募集した際には、約5000ものアイデアが提案されました。

 

5000の提案を受けつけ、理解し、選定するプロセスは2~3社の下請け業者に相見積りを依頼する場合とは訳が違います。これらのプロセスを、電話・メール・対面のコミュニケーションだけで行うことは不可能なことであることはご理解いただけると思います。我々ナインシグマのような専門業者は、独自のスキームやツールを持っているので、対応することが可能なわけです。これに関連して、調査会社Forresterは、イノベーション活動の一番の課題は、実は活動のリソースが足りないことだと報告しています。

 

イノベーション活動を進める上で一番の課題は何?

1位 リソース(人と時間)の制約

2位 予算の制約

3位 体系化されたプロセスや仕組みが構築できていない

4位 リスク回避の考え方が強い風土

5位 失敗を怖がる風土

(Forrester社, The Forrester Wave™, 2013)

 

Businessman in a meeting

 

 

多くの場合、オープンイノベーション活動の障害といえば、マインドの部分に焦点が当てられます。しかし、同時にリソース不足という現実的な課題もあります。活動係わっている皆さんの多大な努力によって、まかなえているかもしれません。しかし、実はすべてに対応しきれず妥協した活動になっていることも少なくないのではないでしょうか。一方で、欧米の企業では、こうした作業を効率化するため、他の業務と同様に、専用のWEB/クラウドソフトウェアの使用が拡大しています。約7割の企業がソフトウェアを含む、何らかの管理サービスを導入しているという調査結果もあります。こうしたプラットフォームは一般的に、「Innovation Management Platform」と呼ばれています。

 

Innovation Management Platform

細かな機能の差はあれ、どのソフトウェアにも、オンライン上でSNSのようなサイバー空間を作り、そこで募集掲載やアイデア投稿を行うことで、作業の一部を自動化し、効率化することが基本思想です。こうしたソフトウェアを用いる大きなメリットは、莫大な参加者からの提案を受けつけることができることと、活動のサイクルを速く回せることです。

 

Markets and Marketsの調査では、市場規模は2017年時点で4.2億ドル、5年後の2022年には15.2億ドルまで成長すると予測されています。

全世界でみると、イノベーションマネジメントツールを提供する大きなベンダーは20社ほどありますが、最後にその中から主要ベンダーを5社ご紹介します。

 

 

皆がイノベーションへの情熱を持ち、それこそが人類を前へ進め、世界を良くする原動力だと信じている。GEなど300社以上の顧客を持ち、数億ドルの効果を残している。-コーポレートサイト企業紹介より引用、翻訳-

(顧客例:GE, DELL, CISCO, MERK等)

 

HYPEは業務用アイデア・イノベーションマネジメントソフトウェアのグローバルリーダーである。13年以上に渡って世界中のクライアントにイノベーションのベストプラクティスを提供してきた。-コーポレートサイト企業紹介より引用、翻訳-

(顧客例:GE, BOSCH, AIRBUS, FUJITSU, BASF等)

 

SPIGITは世界最大のイノベーションマネジメントソフトウェア提供者で、世界中の一流企業、MetLife, Pfizer, Sprint, Unilever, UnitedHealth Groupなども顧客である。-コーポレートサイト企業紹介より引用、翻訳-

(顧客例:PFIZER, SIEMENSE, AT&T, PWC等)

 

US、ヨーロッパ、オーストラリアにオフィス、イスラエルに研究所を持ち、世界中に我々の足跡がある。Qmarketsはイノベーションマネイジメントソフトウェアの主要企業である。-コーポレートサイト企業紹介より引用、翻訳-

(顧客例:NESTLE, BANK of AMERICA, PHIRIP MORRIS等)

 

Imaginatik No1 イノベーションソフトウェア&コンサルティングファーム

Imaginatikは、包括的なソフトウェア、数値解析、エキスパートによって、顧客がイノベーションの極意を学ぶことを手助けする。

(顧客例:KLM, NIKE, PFIZER, DOW)

 

 

 

次回は、具体的な活用事例と導入を検討する際の注意点についてご紹介します。

 

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イノベーションマネジメントプラットフォームとは 2.活用事例と導入前チェックポイント