オープン・イノベーションと聞くと、企業が研究・技術開発を進める際に、ミッシングピースとなっている部分を社外に求めるタイプのもの、いわゆる「インバウンド(技術探索)型」」をイメージされる方が多いかもしれません。しかし、オープン・イノベーションは、そのようなインバウンド型のみならず、逆に企業が保有する技術で、自社の既存のチャネルやビジネスモデルでは収益化が難しいものを社外に発信し、興味を持ってもらった先とともに追加開発を行い、収益化をめざしていくという際にも機能します。
若宮 俊太郎
うまく社外の技術を見つける方法(4回目) 3.課題に合った探し方
これまで「うまく社外の技術を見つける方法」として、何を探すべきか明確にし、また必要に応じて社外に求める際の技術の粒度感を調整するというお話をしてきました。今回4回目となる最終回では、「課題に合った探し方」についてお話します。
うまく社外の技術を見つける方法(3回目) 2.社外に求める技術の粒度感を調整する(その2)
前回、社外に技術を求める際は、求める技術の粒度感を調整する必要があるケースもあるとお話しました。今回は、そのまま社外に求めても競合他社しか解決策保有者にならないような技術課題(前回のコラムの③のケース)につきまして、課題の要素分解や、課題の置き換えについて説明いたします(1)。
うまく社外の技術を見つける方法(2回目) 2.社外に求める技術の粒度感を調整する(その1)
前回、外部技術を見つける上で、「何を探すべきか明確にする」方法についてお話しました。今回は、「社外に求める技術の粒度感が合っていない」ことを回避する方法についてお話します。
うまく社外の技術を見つける方法(1回目) 1.“何を探すべきか”を明確にする
このコラムではざっくりと、今困っている皆さんのお役に少しでも立てるよう「うまく社外の技術を見つける方法」のご紹介をいたします。
自前主義(NIH)の克服
NIHという単語を聞いたことはありますか。NIHは「NOT INVENTED HERE」の略であり、ウィキペディアでは以下のように記載されています。