うまく社外の技術を見つける方法(1回目) 1.“何を探すべきか”を明確にする

このコラムではざっくりと、今困っている皆さんのお役に少しでも立てるよう「うまく社外の技術を見つける方法」のご紹介をいたします。

最近では、技術的な壁に直面してプロジェクトが進展しなくなると、上司から「オープン・イノベーションも検討しなさい。」と言われることもあるかもしれません。また、学会などの知り合いの先生と新たなテーマを始めようとする際には、「その先生が本当にベストなのか?もっと最適な相手がいるか探してみなさい。」と言われることもあるかもしれません。

しかし、いざ、求める技術や協業相手を探そうとすると、「何をどこまで検討し、外部にどこまで求めれば良いのかわからない」ことが多く、ナインシグマにはそういった相談をよく頂きます。

外部技術が見つからない理由には大きく分けて3つあります。

  • 何を探すべきか明確になっていない
  • 社外に求める技術の粒度感が合っていない
  • 探し方が合っていない

オープン・イノベーションの世界では「課題をしっかり定義できれば半分は解決できたもの」とよく言います。

 

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何を探すべきかを明確にするためにお勧めするのが、何を社外に求めるのかを実際に書き出してみることです。まずは、以下の質問に数行ずつでも箇条書きでも構いませんので、書ける範囲で答えを書き出してみてください。

質問1:お探しの技術/お困りの技術課題の具体的な内容をお知らせ下さい。

質問2:その技術を使って実現したい製品・機能・コンポーネント・サービスなどを具体的にお知らせ下さい。

質問3:必要な技術/解決したい技術課題において、重視するスペックを、重要な順に3つ、できる限り定量的にお知らせ下さい。

質問4:求める技術のマイルストーン(例:○ヶ月以内に、実験室レベルでコンセプト実証する、等)及び現時点で求める技術レベルをお教えください。

質問5:現在お持ちのネットワークでは解決することが難しい理由、並びに、目的を達成するために、試したことを具体的にお知らせください。また、その時の課題について、具体的にお知らせ下
さい。

質問3、4の回答に意外と苦労しませんでしたか? それはあなたが研究者・技術者の場合、これまで「自分で実施すること」を前提に技術課題と向き合ってきたからです。自分で行う場合に暗黙の了解としてきたことも、社外で探そうとするときには「まずは明確にすること」が必要になるのです。

改めて質問2を答えた後で質問3を考えると、これまで考えていなかったスペックが出てきたり、目標値が決まっていなかったことに気付く、なんてことも起こります。社外の技術で解決する場合には、自分の得意な技術手法に限定する必要が無いため、これらは当然起こりうることです。でも大丈夫、心配はまったくありません。これからしっかり考えれば、間に合います。

質問4も同様です。「いつまでにどのレベルで」という条件を書き出してみると、実はあいまいにしていたり、想像以上に設定していたものが厳しかったことに気付きます。「社外の技術で達成する」という視点でこれまで取り組んできた課題を再度考え直してみると、今まで見えていなかったことが見えてくるのです。このこと自体が大きな前進です。

ここまでできれば最初の「見つけられない理由」は克服です。

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この段階で求める要件が変わっている場合、改めて、ネット検索をしてみることもお勧めします。以前見つからなかった技術も、要件が変わるとすんなり見つかる場合もあります。

次回は、2番目の「見つけられない理由」である「社外に求める技術の粒度感が合っていない」という点についてお話します。